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素晴らしきアイリッシュ~アイルランド出身の人気バンド

素晴らしきアイリッシュ~アイルランド出身の人気バンド

歴史ある国、アイルランドから生まれる音楽はとても魅力的で、アイリッシュという単語を目にしただけで興味を持つ音楽好きな方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

日本人も含めて、アイルランド人ではないミュージシャンが鳴らすアイリッシュ・フォークやアイリッシュ・パンクなどもあるほどです。

今回の記事では、そんなアイルランドが輩出した素晴らしいロック・バンドや音楽グループをピックアップ。

世界的な人気バンドから最近の若手注目株まで、幅広いラインアップで紹介します!

洋楽がお好きな方でも、実はアイルランド人のバンドとは知らなかった、なんて発見があるかも?

ぜひご覧ください!

もくじ

素晴らしきアイリッシュ~アイルランド出身の人気バンド

Blue Collar JaneThe Strypes

2010年代以降のロック・シーンにおいて、最も話題を集めたアイルランド出身のロック・バンドの筆頭に挙げられるのが、ザ・ストライプスです。

10代半ばという圧倒的な若さにふさわしい、まだまだあどけなさを残す少年たちが、まるで年齢を感じさせない往年のブルース・ロックやガレージ、リズム・アンド・ブルースをルーツとした音楽を鳴らして世間をあっと言わせたのです。

ここ日本においてもすぐに人気者となり、デビュー直後にミュージックステーションへ出演を果たすなどの快挙を成し遂げました。

2013年のデビュー・アルバム『Snapshot』の成功以降、2年置きにアルバムをリリースして定期的に来日公演も実現させるなど、順調に成長を続けていった彼らですが、残念ながら2018年に解散を発表。

彼らが駆け抜けた青春の軌跡は、残された3枚のアルバムを聴けばいつでも追体験できますよ。

KOH-1

DreamsThe Cranberries

2018年、アイルランドが生んだ偉大なシンガー、ドロレス・オリオーダンさんが亡くなったというニュースが世界中を駆け巡り、多くの音楽ファンを悲しみに暮れました。

カリスマティックな存在感と歌声を持ったドロレスさんがフロントを務めるクランベリーズは、メンバー全員がアイルランド共和国のリムリック出身という5人組です。

クランベリーズの初期の代表曲『Dreams』は、日本でも人気の高い香港出身のフェイ・ウォンさんが『夢中人』というカバー曲でヒットさせていますね。

そんなクランベリーズは1993年に『Everybody Else Is Doing It, So Why Can’t We?』をリリースしてアルバム・デビューを果たし、地道なツアーを重ねて徐々に成功をつかんでいきます。

1990年代のオルタナティブ・ロック特有のダークなヘビー・サウンドを取り入れた反戦歌『Zombie』が収録された1994年のセカンド・アルバム『No Need to Argue』は世界中で1,700万枚をこえる特大ヒットを記録し、彼女たちを世界的なバンドへと押し上げました。

ベスト盤から彼女たちの音楽に触れるのもいいですが、まずはこの2枚をぜひ聴いてみてください!

KOH-1

A Life Less OrdinaryAsh

北アイルランドが生んだ「恐るべき子どもたち」として、1995年に高校生にしてデビューを果たした最高のロック・トリオがアッシュです。

幼なじみの2人と2年年上の先輩とで結成されたアッシュは、あまりにも蒼くロマンチックな歌詞、抜群にキャッチーなメロディ、シンプルかつ豪快なオルタナティブロック・サウンドを武器として、当時のブリットポップ・ブームの波に乗って注目を集めます。

その頃の彼らは、あのグリーン・デイのツアー前座という栄誉を「試験があるから」といって断ったというエピソードも有名ですね。

1996年にはデビュー・アルバム『1977』をリリース、10代にして全英1位という破格の成功を収めました。

1998年には女性ギタリストのシャーロット・ハザレイさんが加入し、4人組となったアッシュは2001年のサード・アルバム『Free All Angels』で世界的な成功を収めます。

ハザレイさんは2006年に脱退、その後は再びトリオとして活動を続けているアッシュは熱心な親日家でもあり、定期的に来日してくれていますね。

彼らのストレートに「良い曲」と言える音楽を聴くと、思わず楽器を手にしてバンドをやりたくなってしまいます!

KOH-1

Boys In The Better LandFontaines D.C.

2017年にアイルランドはダブリン州にて結成されたFontaines D.C.は、近年デビューを果たしたアイルランド出身のロック・バンドとしては、最も注目を集めている若手の筆頭株と言えるでしょう。

もともとは詩を愛好するメンバーが中心となって活動をスタートさせたというエピソードからして、ポスト・パンクという音楽ジャンル特有の知的さを感じさせますが、彼らの鳴らすサウンドはいわゆる分かりやすいポップなロックというわけではありません。

およそ愛想とは無縁の奔放なボーカル、ソリッドなギターのリフ、無機質さとロックの初期衝動とが同居しているリズム隊、というポスト・パンクならではの楽曲群が実にクールでカッコいい。

2019年にリリースされたデビュー・アルバム『Dogrel』は内外で高い評価を受けましたが、2020年に早くもリリースされたセカンド・アルバム『A Hero’s Death』では更なる進化を見せています。

意識的なメロディへの接近も感じさせつつ、危うさと知性、衝動と冷徹さとが織り成す彼らならではのロック・サウンドはやはりとてつもなくカッコイイのです。

KOH-1

BreathlessThe Corrs

トラディッショナルなアイリッシュ・フォークを現代的なポップスへと進化させ、世界中で圧倒的な成功を収めたバンドが、3人の姉妹と兄が結成したザ・コア―ズです。

『遙かなる想い』という邦題でも知られている、1995年のデビュー・アルバム『Forgiven, Not Forgotten』は、あの名匠デヴィッド・フォスターさんがプロデュースを務め、いきなり世界的なヒットを記録。

続く1997年の『Talk on Corners』、2000年の『In Blue』も大ヒットを飛ばしてアイルランドが世界に誇るバンドへと成長しました。

彼女たちの音楽はアイルランド出身ならではの透明感や清涼感があり、フォーキーな旋律を生み出すバイオリンやティン・ホイッスルの響き、姉妹ならではの素晴らしいコーラス・ワークが織り成すメロディの美しさとキャッチーさ、90年代ポップスらしいデジタル・サウンドとが高次元で融合した独自のスタイルはまさに彼女たちならではのもの。

晴れた日の朝、ザ・コア―ズの音楽をBGMとしてゆったりとした時間を過ごしたら最高に幸せな気分を味わえることは保証します!

KOH-1

I will followU2

アイルランド出身のロック・バンドの中で最も有名なバンド、と言っても過言ではないでしょう。

1980年に本格的なデビューを果たして以来、世界的な成功を成し遂げたというだけではなく、社会問題にも積極的に関与して、その動向が常に注目され続けているのが、不動の4人で構成されるU2です。

デビュー当時はポスト・パンクやニューウェーブといったムーブメントの中で注目を集める存在でしたが、テーマを明確に打ち出してサウンド的にも進化したサード・アルバム『WAR(闘)』が商業的に成功し、アメリカや日本でもその人気が広がります。

以降は時代と向き合いながら、音楽性も柔軟に変化させつつ、巨大なスタジアム・バンドへと成長。

2000年代以降は作品のリリース・ペースこそ落ちましたが、彼ららしいアルバムをリリースし続け、現役最高峰のロック・バンドとして活躍を続けています。

彼らの影響下にあるバンドは数知れず、特にギタリストのエッジさんのプレイ・スタイルから影響を受けたと公言するロック・ギタリストは、ここ日本においても多く存在しています。

まずはベスト盤から、U2の音楽に触れてみてはいかがでしょうか。

KOH-1

When It BreaksInhaler

2010年代後半以降、注目のアイルランド出身の若手ロック・バンドが多くデビューを果たしていますが、2021年の7月にデビュー・アルバム『It Won’t Always Be Like This』をリリース予定の4人組、Inhalerもその1つ。

1980年代のいわゆるニューウェーブ系の英国ロックの美学を受け継ぎ、流麗なギター・ワークとソリッドなリズム、美しいメロディを武器とした楽曲で注目を集め、アルバムのデビュー前にして来日を果たして前売り券を完売させるなど、日本のUKロック好きにも期待されている存在です。

透明な少年性を感じさせつつ、伸びやかでパワフルなイライジャ・ヒューソンさんの歌声を聴いて、ピンと来た方もいるでしょう。

彼は、あのU2のフロントマンであるボノさんの息子なのですね。

そのような経歴の持ち主である以上、親の七光りなどと言われてしまうこともありそうですが、実際に彼らの音楽を聴けば、つまらない批判などは消し飛んでしまうでしょう。

ちなみにボノさんは、息子さんであるイライジャさんがミュージシャンとして生きていくことを応援してくれなかったそうです。

ボノさん自身が音楽家としてのキャリアを続けていくことの難しさをよく知っているから、かもしれませんね……。

KOH-1

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