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【洋楽】ブルーグラスの名曲。おススメの人気曲・代表曲

ブルーグラス・ミュージックは、スコットランドやアイルランドの伝統音楽をベースとしてアメリカで発展していったアコースティック音楽で、パイオニア的な存在のビル・モンローさんがケンタッキー州出身だったことから、牧草の名前で州の愛称でもある「ブルーグラス」という言葉が使われ始めたそうです。

アコースティック楽器を軸としたアンサンブルで、バンジョーやフィドルの音色が陽気で軽快なサウンドが特徴的ですね。

本稿では、ブルーグラスに属する楽曲の中でもトラディッショナルなスタイルを持った名曲を中心としたラインアップでお届けしています。

初心者の方でもオススメの内容となっていますから、この機会にぜひご覧ください。

【洋楽】ブルーグラスの名曲。おススメの人気曲・代表曲

Tortured, Tangled HeartsDixie Chicks

カントリーやブルーグラスなどルーツ音楽を軸としながらポップスのフィールドでも記録的な成功を収め、世界中で3,000万枚以上というセールスを誇る女性グループのディクシー・チックス。

政治や社会問題への積極的な発言でも知られている彼女たちが2002年に発表、トラディッショナルな色の濃い作風が特徴的な『Home』に収録されている楽曲『Tortured, Tangled Hearts』を紹介します。

シングル・カットされた楽曲というわけではないのですが、陽気な王道のブルーグラスといった趣で、今回の記事のテーマとしてはぴったりはまる曲と言えましょう。

とはいえ、歌詞は楽しげなものではなく、皮肉な意味合いが多分に込められた楽曲なのですね。

その後の彼女たちが巻き込まれた騒動などを踏まえると、なんだか意味深なものがありますね……。

KOH-1

Black Mountain RagDoc Watson

盲目のギタリスト兼シンガーとして知られ、クロス・ピッキングという手法を用いた速弾きで後続のアーティストたちに大きな影響を与えたドク・ワトソンさん。

ブルーグラスのみならず、ブルースやカントリーにフォークなどさまざまな分野で活躍したドクさんも取り上げているトラディッショナルな古典的な名曲『Black Mountain Rag』を紹介しましょう。

もともとは『Black Mountain Blues』というタイトルで1930年代後半に人気を博していたそうで、1940年代にフィドル奏者のカーリー・フォックスさんが『Black Mountain Rag』として録音してヒットさせた楽曲です。

ドクさんは2006年に80年代の録音作品を集めた同名のタイトルのコンピレーション作品をリリースしており、オープニング曲としてこちらの『Black Mountain Rag』が収録されています。

楽曲後半で聴ける、ドクさんならではの驚異的な速弾きは必聴です!

KOH-1

Sunny Side Of The MountainJimmy Martin

ドロシー・フィールズさんの作詞、ジミー・マクヒューさん作曲の1930年の曲『Sunny Side of the Mountain(邦題:明るい表通りで)』。

ブロードウェイのミュージカルで使用されたことでスタンダードナンバーとして定着し、ルイ・アームストロングさんやデイヴ・ブルーベックさんなど、ジャズの大物たちに演奏されてきました。

また、1950年代の西部劇『ローハイド』のテーマ曲で有名なフランキー・レインさんや、フランク・シナトラさんなどの歌手もカバー。

1995年の映画『花嫁のパパ2』や、2021年の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』でも使われました。

もも@ライター

Rocky TopOsborne Brothers

1967年にブライアント夫妻が作曲し、オズボーン・ブラザーズが録音した『Rocky Top』。

早いテンポと明るい曲調に、自由の喪失を嘆く歌詞が対照的なブルーグラスの名曲で、テネシー州の10つの州歌の中の1曲でもあります。

バック・オーウェンスさんやリン・アンダーソンさんなどのカントリー歌手がカバーしたほか、ジャムバンドのPhishがライブ中に何度も演奏するなど、ブルーグラスの枠をこえて今でも広く親しまれています。

もも@ライター

JOHN HENRYTHE LILLY BROTHERS

リリー・ブラザーズは主に1950年代から70年代まで活躍したブルーグラスの兄弟デュオで、後続のブルーグラスのアーティストにも大きな影響を与えたという存在。

実は70年代に2回の来日も果たしており、その模様を記録した『Holiday in Japan, Part 1』という作品もリリースするなど、当時ブルーグラスを愛聴していた方々には懐かしい名前なのではないでしょうか。

伝統的なルーツ・ミュージックに影響を受けた王道のブルーグラスを鳴らす彼らの楽曲として、今回は軽快なバンジョーの響きがブルーグラスらしさ満点の『John Henry』を紹介しましょう。

1959年に7インチ・シングルとしてリリースされたのが初出で、後に『Early Recordings』というタイトルのコンピレーション作品にも収録されています。

タイトルに用いられているのはアフリカ系アメリカ人の英雄と呼ばれる伝説の人物がモチーフとなっています。

KOH-1

Orange Blossom SpecialThe Charlie Daniels Band

ニューヨークとマイアミを結ぶ豪華旅客列車がテーマの『Orange Blossom Special』は、1938年にアービン・T・ラウズさんによって作曲されました。

自由奔放なフィドルの音色と高速で走り抜ける列車のようなスピード感が魅力で、ブルーグラスの中でも特に人気の高い楽曲です。

ジョニー・キャッシュさんがこの曲にちなんでアルバムタイトルを名づけたほか、ザ・ムーディー・ブラザーズや、エレクトリック・ライト・オーケストラがカバーしたことでも知られています。

もも@ライター