ミニマルミュージックの名曲|マイナーな作品も登場
現代音楽を語る上で外せないジャンルの1つ、ミニマルミュージック。
名前を聞いたことがあっても定義まではよく分からないといった方も多いのではないでしょうか?
ミニマルミュージックの定義は意外にもシンプルで、主に同じような旋律をひたすらに反復することを意味します。
雰囲気としては基本的にアンビエントミュージックに近い感じですね。
今回はそんなミニマルミュージックの名曲をセレクトしました。
マイナーな作品も登場するので、すでにミニマルミュージックが好きな方もぜひチェックしてみてください。
もくじ
- ミニマルミュージックの名曲|マイナーな作品も登場
- Sogno ad Occhi ApertiGiovanni Sollima
- In CTerry Riley
- SatyagrahaPhilip Glass
- Icebreaker Trance Part 4Michael Gordon
- Anthracite FieldsJulia Wolfe
- Phrygian gatesADAMS
- Ambient 1Brian Eno
- Infra 1Max Richter
- Music for 18 MusiciansSteve Reich
- The Little Match Girl PassionDavid Lang
- RainlightMax Richter
- VelvetMikael Sapin
- ProverbSteve Reich
- andataRyuichi Sakamoto
- MothertongueNico Muhly
- The Side of Man and WomankindTony Conrad
- Fearful SymmetriesJohn Adams
- Diffractions 1Mark Fell
- AtticaFrederic Rzewski
- Salve ReginaArvo Part
ミニマルミュージックの名曲|マイナーな作品も登場
Sogno ad Occhi ApertiGiovanni Sollima
バッハの様式美を極限まで尖らせたかのような、とても叙情的かつ重厚な作品。
チェロが幾重にもその音を重ねながら長調と短調をぎりぎりのバランスで行き来し、暗くもありながら明るくもある幻想的なイメージを展開します。
曲名にはDaydream、つまり白昼夢という単語が入っていますが、夜に聴いても夢の世界へトリップしてしまいそうです。
これ見よがしな展開がないにもかかわらず曲の場面ごとにいろんな景色が浮かび上がってくるアレンジは流石というほかありません。
(増田文化)
In CTerry Riley
ミニマルミュージックの作曲家といえば、スティーヴ・ライヒさんのほかにテリー・ライリーさんを忘れてはいけません。
代表作『In C』は、その名の通りピアノでドの音をひたすら繰り返し演奏する、まさにミニマルミュージックのお手本のような楽曲です。
美術館で演奏されていてもまったくおかしくない「聴く現代アート」のようなこの作品は、単純なメロディの繰り返しなのに聴いていて退屈しません。
その秘訣は、それぞれの楽器が持つ構造的な特徴と、演奏者によってほんの少しずつ異なる微細なタッチの違いです。
(増田文化)
SatyagrahaPhilip Glass
さまざまなスタイルが確立されたミニマル・ミュージックですが、ミニマル・ミュージックを最も純粋に味わえるスタイルは、やはりピアノによる演奏ではないでしょうか?
こちらの『Satyagraha』は、最も有名なピアノによるミニマル・ミュージックの1つです。
全体を通してリラックスできるミュージックでありながら、ときたま、シリアスなメロディーの一面も見せてくれます。
構成がバツグンにすばらしい作品なので、登竜門としてのポジションになり得るかもしれません。
(Ryo)
Icebreaker Trance Part 4Michael Gordon
アメリカの作曲家、マイケル・ゴードンさんの『Icebreaker Trance Part 4』は同じような旋律を反復しながらも、後半にかけて徐々に盛り上がる構成が印象的な楽曲です。
パーカッションなども加わるエネルギッシュなサウンドは、ミニマムミュージックやアンビエントミュージックと言えば静かな音楽、という印象を持つ人にとっては意外なものかもしれません。
ロックやポップミュージックが好きな人にも親しみやすい音楽と言えるでしょう!
(もも@ライター)
Anthracite FieldsJulia Wolfe
同じ旋律を長い時間をかけて繰り返すという特徴を持っているミニマル・ミュージック。
そういった特徴は楽曲の世界観を作り上げるのに相性がよく、いわゆる世間一般で言われるような「雰囲気のある曲」が多い印象です。
こちらの『Anthracite Fields』は世界観がしっかりと表現されたミニマル・ミュージックの1つで、タイトルの「無煙炭の田畑」という表現にぴったりな曲調に仕上げられています。
ぜひチェックしてみてください。
(Ryo)
Phrygian gatesADAMS
ピアノを主体とした構成が印象的な作品、『Phrygian gates』。
ミニマル・ミュージックといえば、こういったピアノが主体のインストゥルメンタルが多いのですが、この作品はその中でも特にシュールな雰囲気に仕上げられています。
リラックスができるヒーリング・ミュージックに近いメロディーというわけでもなければ、シリアスなメロディーというわけでもない。
とにかく形容しがたい独特のメロディーが印象的ですね。
曲の時間もそれなりに長いので、たっぷりとミニマル・ミュージックを味わいたい方にオススメです。
(Ryo)
Ambient 1Brian Eno
1970年代から1980年代にかけて活躍したロックバンド、ロキシー・ミュージックの元メンバーとして知られるミュージシャン、ブライアン・イーノさん。
ソロ活動に転向後、トーキング・ヘッズやデヴィッド・ボウイさんのプロデュースなどロックに関わりながら、アンビエントミュージックの製作にも力を注いでいます。
今回紹介する『Ambient 1』でも、ロックとはまったく違う、静かなピアノのメロディーが印象的ですね!
(もも@ライター)