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現代音楽(芸術音楽)の名曲。おすすめの人気曲

現代音楽と言われても、そういった音楽ジャンルがあること自体知らない、という方が大多数なのではないかと思います。

知識として多少は知っていたとしても、敷居が高く難解なイメージを抱かれている方も多いのではないでしょうか。

クラシックのみならず、ミニマル・ミュージックからアヴァン・ポップ、フリージャズ、ノイズ・アヴァンギャルドにいたるまで、現代音楽の影響は多くの分野で根付いています。

そんな現代音楽の名曲とされる楽曲を軸として、幅広い分野における楽曲を選出してみました。

現代音楽(芸術音楽)の名曲。おすすめの人気曲

Schoenberg “Gurre-Lieder”Donald Runnicles

「浄夜」と並んで、「グレの歌」は20世紀に至るドイツ音楽のエッセイを集大成した作曲者の出発点となった作品。

ファゴットだけで6本必要という5管編成の膨大な管弦楽、それに釣り合うだけの大規模な混声合唱は、現代音楽の巨頭・新ウィーン楽派の入門には最適。

エレクトリック・カウンターポイントSteve Reich

現代音楽の巨匠のスティーブ・ライヒは名曲揃いです。

ミニマム音楽にあまり馴染みがない人に聴かせると全部同じに聴こえるとのことですが、一度ハマると抜け出すことがなかなかできません。

それぐらいライヒの音楽には常習性がありますし、ライヒの音楽でしか得られない恍惚もあります。

King KongThe Mothers of Invention

52年という生涯の中で既存の音楽的な概念を破壊し続け、膨大な作品群を世に送り出し、衝撃的なライブ・パフォーマンスで世界中の音楽フリークをあっと言わせたフランク・ザッパさん。

芸術的なものや大衆向けのものを問わず、音楽を吸収していたザッパさんが音楽の道へ進むことを決意したきっかけが、前衛的な現代音楽作曲家のエドガー・ヴァレーズさんという時点で、普通の感性ではないことがわかりますよね。

そんなザッパさんの残した作品はあまりにも多く、どこから手を付けていいのかわからないほどですが、今回は、ザッパさんが率いるザ・マザーズ・オブ・インヴェンション名義で1969年にリリースした初期の傑作『Uncle Meat』に収録された楽曲『King Kong』を紹介します。

6部構成のメドレー形式となっており、パート6のみライブ録音という大作で、室内楽のアプローチでクラシックやフリージャズ、現代音楽からルーツ・ミュージックにいたるまで、まさに音楽の万華鏡のような世界を提示。

頭を空っぽにして、音の洪水に飲み込まれてしまいましょう!

KOH-1

Variations pour orchestre opus 31 d’Arnold SchoenbergPierre Boulez

シェーンベルクが十二音技法での作曲をさまざまな形態で試みていった最終的な自信作として世に問うた大規模管弦楽による作品。

主題はJ.S.バッハから取られているというが、聴き取ることは難しい。

オクターブの中の音を作品一つの中にすべて収めなければならないという制約でこれだけ表情豊かな作品が完成することを証明した。

ダーク・ウェーブJohn Luther Adams

先ほど紹介したのがジョン・アダムズで、こちらもジョン・アダムズです。

同じアメリカ人ですし、解りにくいので前者をジョン・アダムズ、後者をジョン・ルーサー・アダムズと呼ぶようにしています。

親子で同名あれば、何世とか大とか小とかを付けるのですが、別人だと優劣つけたみたいで失礼になりますしね。

こちらのジョンは大自然から霊感を受けてスケールの大きな曲を作ります。

Chorale VI-Cantus-Song of AeolusKarl Jenkins

アフリカ系の言語をベースとした「アディエマス語」と呼ばれる架空の言語で歌われる神秘的なコーラス、視界が開けたように雄大なリズムと壮大なオーケストレーションがまるである種に宗教的体験をもたらすような音楽に、初めて聴いた方であれば驚きすら感じたのではないでしょうか。

2017年、石原さとみさんが出演するトヨタの車プリウスPHVのCM曲として起用された『風の神の歌』という邦題でも知られるこちらの楽曲は、アディエマスというグループが1997年にリリースしたアルバム『Adiemus II: Cantata Mundi』に収録されている楽曲です。

そのアディエマスは、イギリスはウェールズ出身のカール・ジェンキンスさんを中心として結成された音楽ユニット。

ジェンキンスさんは音楽大学でアカデミックな教育を受け、卒業後はニュークリアスやソフト・マシーンといったジャズロック・グループに参加。

1990年代に入って始められたのが、このアディエマスなのですね。

前衛的なクラシック音楽ユニットであり、日本を含めて世界中にヒーリング・ブームを巻き起こした存在の1つと言えましょう。

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