アフリカ発祥の民族楽器まとめ
アフリカの楽器というと、あなたはどれくらいご存じでしょうか?
民族楽器としてポピュラーなアサラトやカリンバをはじめ、手で直接叩くパーカッションとして人気のジャンベもアフリカ発祥なんですよね。
しかし、アフリカにはもっともっとたくさんの民族楽器が根付いています。
この記事では先に挙げたような比較的知られている楽器はもちろん、日本ではあまり見かけない楽器まで、アフリカ発祥の民族楽器を一挙に紹介していきますね。
エキゾチックな雰囲気の音楽が好きな方はもちろん、ご自身で民族楽器を演奏してみたい方もぜひご覧ください。
アフリカ発祥の民族楽器まとめ
エコンティン
エコンティンは、西アフリカのセネガルやガンビア、ギニアビサウに住むジョラ族が愛用する、ギター型の弦楽器です。
ひょうたんのボディに獣の皮が張っています。
棒状の長いネックが特徴で、本の弦の長さが違い、長い弦でメロディが短い弦で装飾音が演奏されます。
また、アメリカで生まれたバンジョーの起源とされています。
奴隷としてアメリカへ連れてこられた西アフリカの人たちが、このエコンティンを元に弦楽器を作ったと言われています。
(香菜子)
コラ
コラは西アフリカが発祥のリュート型の弦楽器で、マリやネガル、ガンビアなどをはじめ、西アフリカで300年以上に渡って受け継がれてきた民族楽器です。
ハープやギターの原型とも言われています。
長いネックと直径40-50cm程度の丸いヒョウタンを半分に割った胴に21本の弦が貼られています。
ひょうたんの断面は動物皮がひょうで止めて張られ、弦は釣り糸などのナイロン製のものが使用されます。
コラを演奏するのは西アフリカの世襲制の職業音楽家「グリオ」と呼ばれる人々で、昔は一般人が触れることも許されず、今でも西アフリカの一般の人々がグリオの楽器に手を出すことは少ないそうです。
(香菜子)
アサラト
アラサトは、手に持つ演奏する西アフリカで生まれた民族打楽器です。
直径5センチ程度の木の実が二つ、20~25センチ程度のひもで結びつけられています。
木の実の中には植物の種子やビーズが入っていて、手に持って振ることでマラカスのような音、と木の実同士のぶつかるコツコツという音を合わせて演奏します。
一方の木の実を人差し指と中指の間にひもを通すように持ち、手のひらを垂直にして前後に振ります。
アサラトの技術を競う世界大会「Asalato Free Style Battle」では、日本人のパンマンさんやワタリさんが優勝するなど日本でも人気の楽器です。
(香菜子)
クラル
クラルは、東アフリカのエチオピアやエリトリアで演奏される、小さいハープ型の楽器です。
6弦または5弦で、音響ボディは半球形。
2本の柱を立が立ててあることが特徴で、弦はペンタトニックスケールに調整されています。
ギターのように脇に挟んで演奏します。
伝統的なクラールは、布やビーズで飾られることが多かった楽器ですが、現代では調弦ペグは金属製のギヤ使ったものも使用されています。
また、エレキギターのようにアンプを使って音を増幅させるものもあります。
(香菜子)
シェケレ
シェケレは、西アフリカのヨルバ族の伝統的な打楽器です。
マリ共和国やガーナ、ケニアなど多くのアフリカの国で使用されます。
楽器は大きな中の空いたのひょうたんの周りに種や豆、ビーズや貝を通した網を編み張られています。
底をたたき低音を出せるほか、シェイカーとしても演奏できるなど、複数の演奏方法がある楽器です。
また、楽器底面と上部を弾きながら演奏することで、底面の低音とシェイカーの音色を同時に出すこともできます。
(香菜子)
サカラ
サカラは、アフリカ・ナイジェリア北部のハウサ族が使用する片面太鼓の打楽器です。
タンバリンや沖縄の打楽器のバーランクのような大きさでアフリカの太鼓型の打楽器の中では比較的小さめです。
手に持って片手の指で打つ面を抑えることで音色を変え、もう片方の手のバチでたたきます。
フレームは焼き粘土で作られ、ドーナツ状になっています。
楽器本体の周りに間隔を置いて配置されたクサビは、皮の張りを調整するために使用されます。
(香菜子)
カカキ
カカキは主に中央アフリカに住むハウサ族が使用するしんちゅう製の金管楽器です。
儀式用の楽器として使用され、王族の出仕時などにファンファーレとして吹奏されます。
とても長いことが特徴で、長さが3mから4mもあります。
トランペットなど主な金管楽器にあるピストンやバルブはなく、唇やリードの緊張感を変えることで音程を変えてる自然倍音の楽器です。
また、とても長いですが、楽器の先は地面につけずに持って演奏します。
(香菜子)