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素晴らしきアイリッシュ~アイルランド出身の人気バンド

歴史ある国、アイルランドから生まれる音楽はとても魅力的で、アイリッシュという単語を目にしただけで興味を持つ音楽好きな方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

日本人も含めて、アイルランド人ではないミュージシャンが鳴らすアイリッシュ・フォークやアイリッシュ・パンクなどもあるほどです。

今回の記事では、そんなアイルランドが輩出した素晴らしいロック・バンドや音楽グループをピックアップ。

世界的な人気バンドから最近の若手注目株まで、幅広いラインアップで紹介します!

洋楽がお好きな方でも、実はアイルランド人のバンドとは知らなかった、なんて発見があるかも?

ぜひご覧ください!

素晴らしきアイリッシュ~アイルランド出身の人気バンド

Love Will Set You FreeKodaline

同じアイルランドの大先輩U2や、2000年代以降の叙情系UKロックの頂点に立つCOLDPLAYといった大物バンドの系譜に連なる、アイルランド出身の4人組、コーダライン。

本国では国民的な人気を誇り、素朴なたたずまいながら、大会場のオーディエンスを合唱の渦へと誘う壮大なサウンド・スケープと圧倒的な美メロ、見事なコーラスワークで日本のファンも多いロック・バンドです。

2013年にリリースされたデビュー・アルバム『In a Perfect World』は、本国ではチャート1位を記録、イギリスでも初登場3位をマークするなど、デビュー作にして大きな成功を成し遂げています。

2020年までにリリースされた4枚のアルバムは、どれも高い完成度を誇り、美しいメロディと歌声で織り成す叙情系のUKロックに目がない方であれば確実に気に入ることは間違いないでしょう。

スケールの大きさと繊細ながらも力強いバンド・アンサンブルとの調和が、アメリカ産のスタジアム・ロック系のバンドとはまた違った味わいを生み出しており、日本人の琴線に触れるメロディの数々に思わず涙してしまいます。

KOH-1

The Morning DewThe Chieftains

アイルランドが生んだ国宝級のグループであり、伝統的なアイリッシュ・トラッド~ケルト・ミュージックをモダンな感性でアップデートした音楽性で人気を博し、世界的な知名度を誇る現在進行形の伝説、それがザ・チーフタンズです。

1962年に結成された彼らは、オリジナル・メンバーとしては当初の6人から3人となってはおりますが、若手のサポート・メンバーの力を借りつつ2010年代をこえても精力的なワールド・ツアーを行っているというのが、すでに驚異的ですよね。

スタンリー・キューブリック監督の名作映画『バリー・リンドン』において『Women Of Ireland』などの劇中歌を担当し、アカデミー賞で歌曲賞を受賞したことで一躍その名が知れ渡り、以降はロックやポップス、クラシックなどジャンルをこえた多くのミュージシャンと共演を果たし、6回のグラミー賞受賞などの栄誉に輝いています。

リリースしたアルバムは45枚をこえ、そのすべてを網羅するのはなかなか難しいですが、まずはベスト盤で彼らの音楽に触れ、同じアイルランド出身のヴァン・モリソンさんと共演して世界的な成功を収めた『Irish Heartbeat』などから手を出してみてはいかがでしょうか。

KOH-1

Napoleon ComplexThe Divine Comedy

ダンテ・アリギエーリの長編叙事詩であり、世界文学の古典中の古典である『神曲』から大胆にもバンド名を取ったディヴァイン・コメディは、1989年に北アイルランドで結成されたバンドです。

とはいえ、バンドとして活動していたのは初期だけで、1993年のセカンド・アルバム『Liberation』からは実質的に中心人物ニール・ハノンさんのソロ・プロジェクトです。

日本ではギターポップやネオアコといったジャンルがお好きな方にはよく知られている名前ではありますが、一般的な知名度はあまり高いとはいえないかもしれませんね。

大胆なオーケストラ・サウンドを駆使したチェンバー・ポップを軸として、確かなソングライティング・センスを持ったニールさんのダンディなボーカル、英国的なアイロニーが込められた歌詞はどこまでもドラマチックで、他では見られない気高さすら感じさせる知的な音楽性は、他では見られないディヴァイン・コメディ独自のものです。

そのたたずまいから音楽、すべてがヨーロッパ的であり、2020年代の今も現役で活動するディヴァイン・コメディは、欧州では絶大な人気を誇っているのも納得ですよね。

ストレートな分かりやすさはないですが、一度はまってしまえば抜け出せなくなってしまうかも?

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Suspect DeviceStiff Little Fingers

北アイルランドはベルファスト出身、伝説的なパンク・バンドとして2020年代の今も現役で活動中のスティッフ・リトル・フィンガーズ。

70年代パンクを愛好していて、彼らを知らないという方はいないだろうというくらいに有名なバンドです。

1977年というパンクの歴史において最も重要と言っても過言ではない年に結成され、1979年にリリースした永遠の名盤にしてデビュー・アルバム『Inflammable Material』は全英アルバム・チャートで14位を記録するスマッシュ・ヒットを記録。

その音楽性と急進的かつ攻撃的な歌詞から、アイルランド版のクラッシュとも称さる彼らは1982年に1度解散するも、1987年に再始動、アルバムのリリースやツアーを重ねる中で、来日公演も果たしています。

2014年にリリースしたアルバム『No Going Back』がBBC Rock Album Chartで1位を記録するなど、彼らの根強い人気が分かるというものでしょう。

セックス・ピストルズやクラッシュくらいなら聴いているけど、という方もぜひアイリッシュの熱き魂と激情が込められたスティッフ・リトル・フィンガーズの音楽を聴いてみてください!

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My LoveWestlife

1990年代にデビューして大成功を収めたイギリス及びアイルランド出身といえば、テイク・ザットやボーイゾーン、そして今回紹介するウエストライフの名前が真っ先に挙げられるのではないでしょうか。

1998年にアイルランドで結成されたウエストライフは、ヨーロッパを中心として絶大な人気を誇る男性ボーカル・グループです。

同じアイルランドの先輩、ボーイゾーンのメンバーがマネジャーを務め、1999年にリリースしたデビュー曲『愛の誓い〜スウェアー・イット・アゲイン』がいきなり全英チャート1位を奪取。

同年に発表されたセルフタイトルのデビュー・アルバムは世界中で600万枚もの売上を記録して、一躍トップ・グループの仲間入りを果たします。

日本ではバックストリート・ボーイズなどの人気グループと比べてやや知名度という点で劣る面はありましたが、その実力と曲の良さは折り紙付き。

7曲連続で全英チャート1位を記録するなど、いくつかの世界記録を保持しているグループでもあります。

2012年に惜しくも解散してしまいますが、結成20周年を迎えた2018年に再結成を果たし、翌年には復帰作『Spectrum』をリリースして健在ぶりをアピールしました。

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WHAT YOU KNOWTwo Door Cinema Club

トゥー・ドア・シネマ・クラブは、今や各国のロック・フェスティバルのメイン・ステージの常連であり、トップ・クラスの人気を誇るアイルランド出身のドラムレスのトリオです。

2007年に結成された彼らは、2000年代の音楽カルチャーをリードしたフランスのレーベル、KITSUNEと契約を果たして注目を集め、アルバム・デビュー前の2009年には早くもイベントで初来日を果たしています。

その時点で新人離れした演奏能力と楽曲の素晴らしさに驚かされたものですが、翌年の2010年にリリースされたデビュー・アルバム『Tourist History』は、こちらの予想をこえて見事な作品に仕上がっており、絶賛を浴びました。

続く2012年の『Beacon』は全英チャート1位をマーク、名実ともにトップ・バンドの仲間入りを果たしました。

彼らの音楽性はインディー・ロックやダンス・ポップ、00年代エモなどの要素を良質な部分だけ抽出したようなハイブリッドなもので、ナイーブなボーカルと切ないメロディはまさに日本人好みといったところ。

表現力豊かなギター・フレーズ、ダンサンブルかつメロディックなベース・ラインも聴きどころですね。

初めて彼らの音楽を聴くのであれば、やはり名盤1STから聴くことをオススメします!

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